皮膚科においては、患者の状況に応じて心のケアもおこなわれています。皮膚表面に何らかの症状を抱えていますと、どうしても人に見られたくない、隠しておきたいという気持ちが強まります。それが進行しますと、引きこもりや精神疾患に及ぶこともあります。その気持ちを理解した上でケアすることも、大切な治療の一環になります。
皮膚は、人間の気持ちの動揺を表すものでもあります。ストレスなどが解消しただけで、赤みが引いていくことからも伺うことができます。一瞬にして症状を消し去ることは不可能ですが、経過とともに必ず良くなっていくことを伝え続けます。すなわち、皮膚の再生力の強さを認識してもらいます。
このように、皮膚科では皮膚表面の症状を取り除く治療だけに専念するのではなく、内面から引き起こされる精神的な要因も解消することに努めています。引きこもっていることに対して、症状の度合いによっては精神科などにバトンタッチすることもありますが、皮膚科で対応可能と判断させる場合はしっかりとサポートします。ただ、あくまで診察時でのアドバイスになりますので、日常生活の上では、本人並びに周囲の人たちの協力が必要になります。何よりも安心感が皮膚にとっての特効薬になります。
美容面でも内面のケアは重視されており、皮膚科と同様に大切にされています。皮膚科の医師やスタッフにおいても、患者が不安を解消しやすい思いやりのある対応を常に心がけています。